医療法人設立までの道のりとは

医師や歯科医師の多くは、ある程度経験を積み、ある程度の年齢になれば、自然と独立開業を考える方が多い職業といえます。
まずは個人医院という形態で開業される方も多いでしょうが、その事業がある程度軌道に乗ってくれば当然事業拡大も考えるでしょう。
設備や人員補充のためには資金繰りや節税についても考えなければならなくなってきます。
そのため、ある程度の規模への拡大を考えるなら法人を取得した方が税務や福利厚生面でお得になることが多いため、医療法人の設立を目指すようになるかと思います。

しかし医療法人は簡単に設立することはできません。
各都道府県の認可が必要なのです。
また複数県に渡って病院を開設する際には、認可権限が都道府県知事から厚生労働大臣となります。

医療法人の設立は他の法人と異なり、手続きや必要書類の収集作成が断然難しく、かなりの時間を要するものと考えておいてください。
申請から設立までは最低でも四カ月かかります。半年以上かかるケースもあります。
申請前に定款や財産目録、社員名簿や設立趣意書、設立認可申請書案などを作成し、役所側との事前打ち合わせや面談も行わなければなりません。
このあたりの詳細は各都道府県ごとに若干異なります。
地域によっては院長の面談が実施される所もありますし、ない所もあります。

それを経てようやく申請書が受理され、設立許可書を受領し、登記申請を行います。
一応これで医療法人の誕生設立となるわけですが、申請から設立まで平均して半年前後かかるので、申請出来るタイミングというのも年に数回しかありません。
詳細については各都道府県ごとに多少異なっていますが、思い付きでそんなに簡単にいつでもだれでも設立出来るものではありません。
医療法人設立にあたっては入念な準備が必要になってくるのです。
年単位で準備される方も多いですよ。