NPO法人設立のメリット・デメリットとは

単なる任意の団体よりもNPOという法人格を得ることによって社会的信用は増し、法人名で各種契約や財産の保有や管理が可能になります。

しかしNPO法人を設立、となると他の一般社団法人、一般財団法人などに比べると時間と手間がかかります。
内閣府や各都道府県の認証を受けなければならず、申請してから約四カ月程度審査に時間を要します。
NPO法人を設立しようと思った場合、書類作成収集の時間も含めると約半年は時間がかかると思っておいた方がいいでしょう。

しかしながらNPO法人という法人格を得ることはメリットが大きいです。
前述したようなメリットの他にも、団体名義の口座が開設できますし、印紙税が一部減免されたり、会費・寄付金が非課税対象になったり、更には公共事業の受託の道が開けたりもします。
また法人格を取得していた方が企業や個人からの後援を受けやすい傾向にありますし、政府の助成金や補助金には、受給条件に法人格の取得を設けているものも数多くあります。

一方当然デメリットも存在します。
まず設立まで時間がかかる、作成書類が複雑で専門家への依頼がほぼ必須となる、活動内容が制限される、情報公開義務がある、法人住民税の課税と収益事業には法人税が発生する、すなわち税申告の必要性が出てくる、等など。

NPO法人は株式会社や一般財団法人のようにまとまった資金がなくても設立可能です。
登記に関わる費用もほとんどかかりません。

ただし、本当に資金ゼロでのNPO法人設立は危険です。
最低でも事業が軌道にのるまでの間、数か月間の運転資金を用意した上で設立を目指すことをおすすめします。
この資金があるかないかが今後の事業を大きく左右する、とまで言われているのです。